労働分配率 2019 2 9

 ニュースによると、識者は、こう指摘しています。
日本企業の利益は、過去最高水準にあるが、
労働分配率の伸びは、低い。
この原因は、経営者の「将来不安」にあるのではないか。
 識者が指摘する「経営者の将来不安」とは、
市場が「少子高齢化」することです。
 確かに、スーパーのレジで、買い物かごを眺めてみると、
市場の少子高齢化は、よくわかります。
 若者夫婦の買い物かごは、
あふれんばかりに食品が入っています。
「そんなに食べるのか」と思うほどの量です。
 一方、老夫婦の買い物かごは、
食品が、かごの半分もなく、
「健康維持のためには、
もっと食べたほうがよい」と思うほどの量です。
 スーパーという市場において、
若者夫婦が減って、老夫婦が増えてくると、
スーパーの食品の販売数量は、大きく減少するでしょう。
 確かに、高齢化は、身近なものとして感じられます。
私が住む大規模マンションは、
いつの間にか「老人ホーム」になってしまった。
 築30年近くなるので、
マンションの高齢化とともに、
住民も高齢化したために老人ホームになったのです。
 古くから住んでいる住民に聞くと、
昔は、ワンフロアで、つまり1階だけで、
小学校の「通学班」が作れたのに、
やがて、1階と2階を合わせて通学班を作り、
そのうち、1階から5階まで合わせて通学班を作り、
しまいには、マンション全体で、
やっと、一つの通学班を作るようになったという。
 さて、少子化の問題も書かなくてはならない。
ある日、私が昼食を食べていると、
子供連れの若い女性がたくさん入ってきて、
「ニュースでは、少子化と言うけれど、
いったい、どこが少子化なのかしら。
あたしたちの家庭は、みんな、子供二人が多く、
子供が三人もいる家庭も、結構、多い。
だから、少子化ではない」と主張する。
 この問題は、ニュースの報道の仕方が間違っています。
日本の少子化問題とは、ずばり結婚問題です。
つまり、結婚していない人が多いのです。
 確かに、国民的アイドルは、未婚が多いのです。
それが、日本の結婚問題を象徴しているでしょう。
 人気アイドルだから結婚できないというわけではなく、
昔は、国民的な人気アイドルが結婚を発表して、
日本中が「大騒動」になったことが何度もありました。
今の人気アイドルは、意図的に未婚を選んでいるのでしょうか。
 さて、こうしてみると、
企業の経営者が、労働分配率を高める意欲がなえてしまいますが、
それでも、勇気をもって、賃金の向上に取り組むべきでしょう。
 労働者の所得が少なければ、
労働者イコール消費者なので、市場の需要が減少します。
 ただでさえ、「少子高齢化」により需要が減っているので、
働く世代の需要まで減ってしまうと、市場の縮小にブレーキがかからなくなります。
 また、いつまでも海外市場を当てにしている場合ではありません。
中国経済は、明らかに減速しています。
アメリカ経済も、ピークでしょう。
 こうしてみると、経営者には、勇気をもって、
「日本市場を開拓する、日本市場を再発見する」という視点が必要です。






















































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